HOME > SPECIAL TOPICS「シニアのための歯のケア」

「8020運動」をご存知でしょうか?
“8020”は、“ハチ・マル・二・マル”と読み、“80歳になっても20本以上自分の歯を保とう”という運動のこと。
少なくとも20本以上自分の歯があれば、ほとんどの食物をかみくだくことができ、おいしく食べられるからです。
自分の歯でしっかり咀嚼できることはそれだけ健康であり、生活習慣病率も低く、有病者率も低いことは医学的に証明されています。
つまり、健康を支えているのは「歯」だと言っても過言ではありませんね。

65歳以降になると、歯を失うケースが増えてきます。70歳代では、1人当たりの平均喪失歯数は約*11本となっています。
1本でも多くの自分の歯を残すようにすることが大切です。
残念ながら歯を失ってしまったら、歯に入れ歯を入れたり、適切な治療を受け、「お口のケア」を続けようという意識が大切です。
できれば3か月に1度、歯科医院で検診を受けましょう。ムシ歯や歯周病だけでなく、義歯(入れ歯)のかみ合わせもチェックが必要です。

*厚生労働賞 平成23年「歯科疾患実態調査報告」より

シニアのお口は、歯肉の厚さが全体的に薄くなり、傷つきやすくなります。
また歯肉がやせて歯の根元が露出しやすくなります。ゴシゴシこするのではなく、軽く小刻みにみがくことが大切です。
場合によっては、歯を傷つけにくい音波振動ブラシが適していることも。
歯科医師もしくは歯科衛生士と相談してください。


プラーク(歯垢)は歯だけでなく、義歯にもつきます。
食後は専用のブラシでよくみがき、寝るときなどはずす場合は、洗浄液につけてしっかり除菌しましょう。


孫との触れ合いが何よりの楽しみ、というおじいちゃん、おばあちゃんも多いのではないでしょうか。しかし成人のほとんどが、お口の中に歯周病やムシ歯の細菌を保有しています。
とくにむし歯菌の代表「ミュータンス菌」は小さい子どもに簡単にうつってしまうのです。一昔前は口移しや自分のお箸で食べ物を与えることはごく普通のことでしたが、今では絶対に避けなければならないことなのです。

